おかげさまで20周年おかげさまで20周年

禅宗の逸話「拈華微笑」(ねんげみしょう:以心伝心の意)より、
説明しなくても心から心に伝わるほど
上質な和菓子を提供する志を込めて
店名を微笑庵(みしょうあん)と変更して20年になります。

「ちごもち」という商品がこれほど皆様から愛されたり、
ニュージーランドで講演させて頂くとは、
当時想像もしていませんでした。

これまでのご愛顧を支えに、
早起きや手仕事といった職人文化をさらに磨き上げ、
次代に繋ぐ挑戦を続けてまいります。

どうか今後ともご愛顧賜りますようお願い申し上げます。

微笑庵
20周年ロゴ

微笑庵は2022年で店名を変更して20年、創業92年を迎えました。これを記念して、歴史的大ブーム、ダッコちゃんの作者であり、微笑庵の生みの親でもある大木紀元先生に、20周年記念ロゴマークをご制作頂きました。皆様のご愛顧のもと、今後も当社はその社名の通り、「微笑み」を届ける和菓子を作り続けて参ります。

大木先生から、以下のコメントを頂きました。

微笑庵20周年 創業92年

「微笑庵」は、社是、店名、設立意図、すべてが「拈華微笑」であるし、この事業の成功は難しいとみていた県や先代や、代々の支援者も、みな「微笑」であろうから、ロゴマークには造形美だけのものでなく、マークそのものに「人格」のようなものを持たせました。マーク全体が、なんとなく「微笑」している人の顔に見えます。
事業は問題が生じても必ず右肩上がりにする。繁盛が永続することを願った図形を加えて(最下段)、迎える100年も「微笑」であることの意思表現いたしました。

微笑庵20周年 創業92年

The 20th Anniversary Logo

微笑庵の20年
創業時の店舗(2002年にみやざわ製菓から微笑庵へ店名の変更)

微笑庵は、昭和5年(1930年)宮澤製菓として
祖父・宮澤伊三郎が高崎市上豊岡町に創業致しました。
昭和32年に現在地である剣崎町に移転し、今年で92年になります。

父・軍司郎は店頭販売だけでなく、駅売店で1000円で買える、
郷愁香る手土産を開発し、大変な人気を博しました。

3代目・啓の代では原点回帰し、
わざわざお店に行かないと買えない上質な和菓子作りに挑戦致しました。
平成14年(2002年)11月、不退転の決意を店名に込めて、微笑庵は生まれました。
20年の歩みを振り返ります。

Our history since 2002

  • 2002

    みやざわ製菓から微笑庵へ

  • 2003

    名残の雪 発売
    微笑庵 店名誕生の
    きっかけとなったお菓子

  • 2004

    いちごもちを「ちごもち」命名

  • 2005

    たまづさ 誕生

  • 2006

    わらびもち 誕生

  • 5周年

    2007

    5周年記念 頒布会企画 歳時菓

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  • 2008

    高崎だるま手作最中 誕生

  • 2009

    かすてらデザイン一新

  • 2010

    ブルーノ・タウト 生誕130年
    記念菓販売

  • 2011

    微笑庵ブランド栞完成

  • 2012

    10周年

    ニュージーランドで
    和菓子を紹介

  • 2013

    白玉ぜんざい 誕生

  • 2014

    採用サイトを公開

  • 2015

    微笑庵 しずくもち 誕生

  • 2016

    日テレ「嵐にしやがれ」で
    「ちごもち」が紹介される

  • 2017

    「ちごもち」
    全国菓子博覧会 最高賞受賞

  • 2018

    ニュージーランドで
    二度目の和菓子ライブ

  • 2019

    微笑庵 しふくもち 誕生

  • 2020

    微笑庵 なごみ 誕生

  • 2021

    シンガポールの国民的女優で高崎観光大使のジネットアウさん監督・主演のショートムービーで微笑庵と「微笑庵 ちごもち」を紹介

  • 微笑庵20周年(創業90年)

    2022

To the future

PRODUCTS20周年記念商品

20周年を記念して、2種の記念商品を販売します。
和菓子の中でも「あんこ」そのものに注目が集まっています。
微笑庵では、あんこをより深く味わって頂くため、原点回帰ともいえる2品を提案させていただきます。
是非この機会に、あたらしい微笑庵の味を、どうぞご賞味ください。

最中「瑞兆」20周年記念商品
その1

二口サイズの極上もなか。

和菓子は餡が命です。
美味しいあんこのために、徹底して手間暇をかけました。

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20th Anniversary Commemorative Products

二口サイズの極上もなか。

和菓子は餡が命です。
美味しいあんこのために、徹底して手間暇をかけました。

素材である小豆は、単に北海道産ではなく、北海道のどの地域なのか、気候風土や生産者の志にまで配慮して選び抜きました。

お砂糖も、輸入原材料を精製したお砂糖ではなく、北海道産の甜菜糖を使用しており、安心してお召し上がりいただけます。

あんこの原材料は小豆と砂糖のみのシンプルな構成です。しかし、できあがったあんこは、職人の技術、志によって、まるで変わってしまいます。同じ楽譜で演奏した曲が、奏者によって異なるように。

美味しいあんこは「色気」をまとっています。食べる前に、もう美味しそうなわけです。その色気を構成するのは「色」と「艶」です。微笑庵では、理想の小豆色を求めて、小豆を水に漬ける温度や、渋キリと称される灰汁抜きの回数を、季節に応じて微調整しています。春と秋では、まるで違う工程となるのが職人技です。

「艶」とは瑞々しさの象徴です。難しいのは水分量です。多すぎると、もなか皮が湿って凹んでしまいます。かといって足りないと、くちどけが悪く、美味しさを損ないます。もなか皮が凹まないギリギリを狙い、炊き上げています。瑞々しさに、きっと驚くと思います。

微笑庵が考える究極のもなかです。

召し上がった方に幸運が訪れることを願い、吉事に湧き起こる雲「瑞雲」文様の最中皮で、究極の餡をはさみました。もなか皮の香ばしさと、餡の瑞々しさの調和は絶品です。二十周年の記念商品として「瑞兆」の名でお届けいたします。

極上つぶ餡「みしょうあん」20周年記念商品
その2

身近に美味しいあんこがある生活を

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20th Anniversary Commemorative Products

身近に美味しいあんこがある生活を

東海地方で花開いた、食パンにつぶあんを塗って食べる「小倉トースト」や、ヨーグルトとあんこのマリアージュなど、美味しいあんこが身近にあれば、食の世界はもっと豊かに広がります。

あんこ好きな皆様が、さまざまなアレンジで気軽に「あんこ」を取り入れやすいよう、瓶入り極上あんこ「みしょうあん」は誕生いたしました。

微笑庵のあんこは、簡単に取り入れられますが、簡単には作れません。

まずは極上の小豆を目利きするところから始まります。単に北海道産の小豆というだけではありません。北海道の様々な地方の小豆を取り寄せて、炊き比べるところから始めています。どんな風土でどんな方にどんな思いで育てられたのか。生産者の志が畑に反映されます。まずは畑に思いを馳せる和菓子職人でありたいと思っています。お砂糖は北海道産の甜菜糖のみ。安心してお召し上がりいただけます。

小豆は表皮は固いのに、中は柔らかいので、美味しく、美しく炊き上げるには技術が必要です。小豆の姿形を優先して煮込みが足りないと、皮が口にごわごわと残ります。かといって、いつまでも煮込んでいると、表皮が割れて、小豆の中身が溶けだし、形を損なってしまいます。表皮を感じさせないほど柔らかく炊き上げているのに、煮崩れせず、美しい姿をとどめている理想の状態を常に目指しています。

お砂糖を入れて炊き上げる際も、いっぺんにすべてのお砂糖を入れたりしません。まずは少量のお砂糖で炊き上げて、そのまま一晩寝かせてゆっくりと蜜を浸透させます。二日目にすべてのお砂糖を投入するわけですが、一切ヘラでかき回したりしません。コトコトコトコト、ゆっくりと炊き上げることで、小豆の一粒一粒が生き生きと際立つ、凛とした粒あんになるのです。

見て美しく、食べて美味しい、和菓子職人が精魂込めて炊き上げた理想のあんこを、店名にちなみ「みしょうあん」と名付けました。毎日の生活の中で、もっと気軽にあんこを楽しんでください。

FUTUREこれからの微笑庵

微笑庵が10周年を迎えた2012年。
私は、海外の方に和菓子を紹介する仕事を頂きました。テーマは「和菓子とは何か」です。
様々な文献に触れ、憧れの職人に会いに行き、和菓子とは何なのか、深く考えたのです。

そんな中一冊の本と出会いました。その本は「初めての試み」として、和菓子を三つに分類したのです。

  • ・雅の菓子(王朝文化とともに発展した京菓子)
  • ・武家の菓子(質実剛健な武家文化で育まれた江戸菓子)
  • ・庶民の菓子

高貴な方や茶人のための菓子ではなく、人々のための菓子。
それをとことん上質に提供したい。この時代の和菓子を食べてみたいし、それが無理なら、私が作ろうと思ったのです。
「江戸の粋な職人文化を、今生きるものとして磨き上げて未来へ伝えたい」この想いを「和菓子ルネッサンス」と名付け、10年我武者羅に駆け抜けてきました。

職人文化を未来へ
微笑庵 移転新装計画

20周年を迎え、新たな目標としてわれわれ和菓子職人の手仕事を後世に引継ぐために、
手仕事のブランド化を目指しています。今回の移転リニューアルはその一環として、
和菓子世界をあたらしいイメージで皆様にお伝えしたいという思いからです。

移転リニューアル
OPEN

2023.秋

新住所:高崎市剣崎町1064-2 (国道406号線沿い ドラッグスギ剣崎店向かい)
設計:生物建築舎 藤野高志氏

新店完成予想図 ©生物建築舎