日本に伝来したカステラの原点

UPDATE:
2025.07.27
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そもそもカステラは真四角ではなかった

カステラのルーツについては諸説ありますが、植木鉢のような陶器で焼かれたポルトガルの焼菓子「Pão de Ló」(パン・デ・ロー)が、原点の菓子のひとつではないか、といわれています。

出典:カステラ文化誌全書(福砂屋 企画監修)
https://www.castella.co.jp/magazine/

ポルトガル北部フェルゲイラスにて、1730年に創業した王室御用達の名店が、伝統の製法を今に伝えています。

Pão de Ló de Margaride 公式
https://paodelodemargaride.pt/

上記名店の紹介記事
https://www.revistadevinhos.pt/comer/pao-de-lo

(上記リンクはポルトガル語につき、翻訳してお楽しみください)

カステラが初めて日本に伝わった頃、材料の卵や砂糖自体が貴重品でした。それらをたっぷりと使ったお菓子は贅沢の極みでした。贅沢なだけでなく、ふわふわと軽やかな食感は、それまでの和菓子の概念を超えていたことでしょう。その原点のお菓子と考えられているものの一つが、この「パオ・デ・ロー」なのです。こんなお菓子を考えてくれてありがとう。伝統の製法を守り、伝えてくれてありがとう。そんな気持ちにさせてくれるお菓子です。いつかポルトガルの本店で食べてみたいものです。